-シズとマリアの旅立ち- 村のはずれの、見晴らしのいい丘。 そこには、シズの母親の墓があった。 墓の前で、シズは一人うなだれていた。 ここはシズにとって、大切な場所。 普段は飲んだくれでだらしがない父親も、 そう思ってくれていると信じていた。 しかし、そんなシズの気持ちを裏切るかのように、 父は金と引き換えに、この土地を手放してしまった。
村人達が寝静まったころ、シズはそっと家のドアを開けた。 「この家ともお別れか・・・ さようなら、母さん・・・父さん・・・」 シズとマリアは、駆け出した。 村の外の、未知なる世界へ。 これから始まる冒険への期待に、胸ふくらませて。 その先に、過酷な運命が待ち受けているとは知らずに・・・