■えみり
「3人とも、付き合ってもらって悪かったな」 アガットはエステルたちに礼を言った。 「いえ、こちらも良い経験になりました」 ヨシュアもエステルも嬉しそうに言った。 「もう…お礼ならティータに言ってちょうだい。 レンが話を続けようとした瞬間、ヨシュアがレンの 「レン…! ヨシュアは焦って制するが、レンの目元は悪戯っぽく 「(どこでティータちゃんに話したんだろうな?)」 「(バカ、兄貴に聞こえたらどうすんだ…!)」 耳打ちしてきたレイスを慌てて止めたディンだが、 「お前ら…何か言ったか…?」 ものすごい剣幕でディンたちを睨むアガット。 「い、いや…何も…」 苦笑いするレイス。 「…十分休憩は取れただろう。 アガットがディンたちに冷たく言い放つ。 「や、八つ当たりじゃないっスか!」 「うるせぇ、さっさと行け! ディンの抗議も虚しく、アガットの手が背中の重剣に 「ちくしょう〜!」 口々に文句を言いながらも、ディンたちは要塞の 正遊撃士への道はまだまだ長く険しいようだ。 |