■ 呪われたクイーンマリー号 ■ ぼくのおうちはお船です。 クイーンマリー号っていう、大きな貨物船で、海賊と戦う大砲もついてます。 ぼくのお父さんは船長です。 ぼくはお父さんが大好きです。 船には、たくさんの水夫が乗っています。 キリーおじさんはお父さんよりも年上で、海のことなら何でも知っています。 いつもお菓子をくれる優しいおじさんです。 ボブは力持ちです。 ニシンの塩漬けが詰まった樽を、ふたついっぺんに持ち上げることができます。 アンドリューは、ちょっと意地悪です。 夜、ぼくが甲板に出ていると「早く寝ないとセントエルモのおばけが出るぞ」と言っておどかします。 でも、ぼくはアンドリューが嫌いではありません。 アンドリューと仲よしの水夫で、デビッドという人がいました。 いつの間にかいなくなってしまって、もう会えません。 ぼくは、さよならも言えませんでした。 デビッドがいなくなってから、お父さんは、ぼくに「船を降りなさい」と言うようになりました。 ぼくは、お父さんとクイーンマリー号が大好きなので、いやだと言いました。 それに、ぼくは知っているんです。 内緒ですが、本当はデビッドは死んでしまったんです。 キリーおじさんとボブがこっそり話をしているのを聞いてしまいました。 「殺された」って言葉を聞きました。 いったい誰がデビッドを殺したんでしょう。 ぼくは友達のチャッピーと一緒に『ちょうさ』することにしました。 チャッピーはインコだけど、とっても頭がいいんです。 きっと『しょうこ』を見つけると思います。 もういちど言いますが、ぼくはクイーンマリー号が大好きです。 だから、早く元の楽しい船に戻って欲しいと思います。 大きくなったら、ぼくも船乗りになって、お父さんやみんなと一緒に働きたいです。 |
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